目黒通りと Bob James

Bob James をかけながら目黒通りを流す昼下がり

車研究:ホンダ・フリード GB5

アコードCL9車検の代車でフリードガソリンモデル6人乗り仕様を借りたことがある.運転席に乗り込んで後方を見た時,思わず,ひろっ,と心の中で叫んでしまった.6人乗りは,運転席から3列目までウォークスルーできるのだ.運転席に着座すると,目の前には広大なダッシュボードというか,空間が広がっている.フロントウィンドウの付け根はかなり前にある印象で,その手前には何層かのレイヤー構造のダッシュボード?が広がる.目の前の木目調のパネルの雰囲気は悪くない.

エンジンは,L15Aガソリン直噴の1.5L.129PS,153Nmで,1.5Lの自然吸気としては悪くない数値だ.だが,フィーリングがどうも馴染めなかった.絶対的な音量はそれほど大きくは無いのだろうが,何かガーガーと耳障りな音である.econモードを解除すれば,加速も十分なものがある.さりとて,高速道路での自在感はそれほど無い.絶対的な遮音性もBセグメントなりであり,高速道路での車内騒音もそれなりにする.ハンドリングは,カーブで曲がりにくい,といったことはなかったので,悪く無いのであろう.

総じて,走りに,”味”というものが感じられなかった.思うに,私は直噴エンジンの音が好きになれないのかもしれない.新型ヴェゼルのガソリンモデルが,パワーを落としながら,ポート噴射のエンジンに変えてきたのは,フィーリングを重視したからかもしれない.

ユーティリティは素晴らしいと思う.スライドドアは,やはり乗降性に優れる.このフリード で何よりも良いと感じるのは,2列目,3列目の座席下に空間が空いていることだ.座席を倒すことなく,下にスキーを積むことができる.3列目は跳ね上げで収納(?)することができるが,跳ね上げずに背もたれを倒した状態でも荷室として使える.このフリード があれば,キャンプへスキーへと何でもできそうである.まあ,運転して楽しい車では無いから,運転は相方に任せて...など,夢が広がる.

が,ここでふと考えてしまった.そんなに山やスキーに行くか?ここ数年山なんぞほとんど行っていないし,スキーだって年に1回行くかどうかである.とすると,走りに”味”の無いフリードはポストCL9としては選びにくい.なにせ,CL9は高性能ホンダVテックエンジン(回すと快音)とFF最高のハンドリングを持っているのだ.

フリードを選ぶとすれば,ユーティリティが優れているのに,全長が4265mm,と短く,最小回転半径も5.2mと小回りがそこそこ効くことである.また,スライドドアは高齢の家族を乗せるのには良い.床面は地面から39cmだそうだ.ライバルのシエンタはもっと低いそうだが,まあ,そこはがんばっていただくこととしよう.

燃料タンクは36Lと極小である.WLTCモード燃費がガソリンモデルだと,17.0km/Lである.実燃費は15km/Lといったところか.とすると,500kmも走ると,燃料が気になってくることになる.ちょっと足が短いな...

f:id:cloudwalker716:20220321234020j:plain

F30/GB5の2台体制になったらこんな感じ.